
ハナちゃんは春節に行った。パンダさんの着ぐるみは借りられなかったけど、混んでいるところでは、おとーちゃんに肩車してもらった。おかげで高いところからいろんなものが見れて楽しかった。
「おとーちゃん、あそこにワンズさんのお店があるよ。ちょっと下ろしてくれる?」

「こんにちは。ワンチャイナを売ってるんですか?」
「そうよ。ダックスさん用もあるわよ。一枚どう?」
「おかーちゃん、ハナちゃん、チャイナ服ほしい、、、」
「香港で買ってきたゴージャズなワンズ用チャイナ服があるじゃない?ハナちゃん、太って着れなくなっちゃったけど。」
「チャイナ服、着たいな、、、」
「じゃあ、少しやせましょ。ごはんを減らすか、お散歩をふやすか、どっちがいい?」
「お散歩。ハナちゃん、1日に5キロは歩けるよ。」
「お散歩係のおとーちゃんに交渉してね。」
「おとーちゃん、明日からお散歩1日に5キロになったよ。」
「え〜、おとーちゃん、そんなに歩けないよ。お仕事もあるし。」
「お散歩するといいことあるよ。」
「どんな?」
「ハナちゃんだけじゃなくて、おとーちゃんもやせられるよ。」
「やせなくていいよ。」
「お散歩のたびにおかーちゃんにおだちんもらってあげるよ。途中のコンビニでアイスなんてどう?」
「ワンズはコンビニには入れないよ。」
「ん〜、ハナちゃんとお散歩するといろんな人が話しかけてくれるよ。おとーちゃん、うちの犬自慢するの好きでしょ?」
「まあね、駅のコンコースでおかーちゃんを待っているといつも同じ人が話しかけてくるもんね。なでなでの常連さんだよ。でも駅まで往復しても5キロないよ。」
「毎日5キロ歩くと、ハナちゃん健康で長生きできるよ。おとーちゃん、ハナちゃんと早くお別れしたい?」
「やだ。でもハナちゃんは長生きするよ。ごはんいっぱい食べるもん。」
「お散歩少ないとハナちゃん、筋肉が落ちてヘルニアになっちゃうかもよ。おとーちゃん、グルグル先生のとこ行きたい?」
「ぜったいやだ!」
「じゃあ、お散歩よろしくね。」
ハナちゃん、究極の交渉犬である、、、