今日は、風のない暖かい日だった。どこかに出掛けたくて仕方がないのに、風邪が治ってないじゃん！って却下され続けたおとーちゃんは、やっと外出許可をもらった。

こういう時のおとーちゃんパワーはすごい。会社に行く時よりスパッ！と早起き、お弁当を作り始めた。でも、おとーちゃんがタダでお弁当を作るわけがない。マーローのプリンを引き換えにするつもりだ。おとーちゃんは、何も言わずプリン屋さんの前に車を停めた。無言の要求である。



無事にプリンをゲットしたおとーちゃんは、目的地に車を走らせた。今日は平日だから空いているはず、という予想に反して
駐車場は満車だった。冬に飽きて来た人たちが考えることは同じらしい。



ところが、最近、引き寄せパワーが半端ないおかーちゃんが一緒である。１分もしないうちに海側に止まっていた車が帰って行った。ハナちゃんたちは、一番眺めのいい最高の場所を確保した。



海はダイヤモンドよりきれいだった。青い空には白い雲がポッカリ浮いていた。と思ったら、空を飛んでいる人もいた。天使さんが背中の羽を付けたまま生まれてきたんだね。



サシバさんもいた。おかーちゃんは後ろ姿しか撮れなかったと残念がっていた。サシバさんは羽音も立てずに近寄ってきたらしい。さすが空のハンターさんだ。



おとーちゃんたちはお昼のあとのプリンもペロッと平らげた。ハナちゃんたちのおやつは？ダッシュボードに入っているの知ってるんだけど？早くちょうだいよ。仕方がないので、おとーちゃんが好きな首をかしげるポーズをしてみた。



おとーちゃん、もったいぶらないの。早よ寄こせ！



楽しい時間は過ぎるのが早い。あっという間に日が傾き始めた。おとーちゃんは帰り支度を始めた。せっかくここまで来たんだから夕日を見るより、お魚屋さんに寄って行こうと思ったらしい。思考のベースには必ず食べものがあるんだ。さすがハナちゃんのおとーちゃんだ。またおやつを持ってプチトリップに行こうね、おとーちゃん♡