4ワン会議に行く途中、おかーちゃんはパン屋さんに立ち寄った。
「あら〜、だるまのパンだわ。だるま弁当は知っているけど、だるまパンは初めて見たわ。」
おかーちゃんは、いちばんパン相(人相?)の良さそうなパンを選んだ。
「おかーちゃん、パンに“パン相”ってあるの?それって人相のことじゃないの?」
「あら、ワンにだって、“ワン相” があるでしょ? このワン、ワン相がいい、って言わない?」
「そうかあ・・・おかーちゃん、ハナちゃん、もっとワン相よくしたいな。どうしたらいいかな。誰かの真似をすればいいかな。お手本が必要だよね。」
ハナちゃんは、パン相がいい「だるまパン」に食いつこうとおかーちゃんの様子を伺った。
「ハナちゃん、おかーちゃんのパン食べようとしてるでしょ?」
ハナちゃんが流した、たった一滴のよだれをおかーちゃんは見逃さなかった。
「え?そ、そんなことないよ、、、どんなパンかな、ってちらっと見ただけだよ。」
「じゃあ、そのよだれは何?」
「え?歯を抜いてから、お口の締まりが良くなくてさぁ、、、」
おかーちゃんは、パンとコーヒーを持って席を移動した。
ハナちゃんの盗み食い、今日も失敗である、、、