
ハナちゃんは、おかーちゃんにお願いをした。
「おかーちゃん、モデル料の先払いでスイカ買ってくれない?」
「いいわよ」
「でさ、おばーちゃんのミョウガ畑に置いてよ」
「いいけど、どうしてミョウガ畑?」
ハナちゃんは、いつものおじちゃんちでハナちゃんより大きい特大5Lのスイカを買ってもらった。
「よいしょ。さて、畑の衣装を着ておとーちゃんの帰りを待つとするか」
やがておとーちゃんが帰宅した。
「おとーちゃん!おとーちゃん!ミョウガ畑にスイカが生えたよ!おとーちゃんの夢が叶ったね!お誕生日おめでとう!」
「ハナ・・・ありがとう!」
スイカ好きのおとーちゃんは毎日ミョウガ畑を眺めながらつぶやいていた。
「ミョウガの代わりにスイカが実らないかなあ」
おとーちゃんは涙を流しながら、スイカを食べた。
ハナちゃん、親孝行犬である。