
沈丁花さんが開花した。
「わあ、今年は早いわ。まだ1月だもんね」
沈丁花ラブ♡のおかーちゃんは、写真を撮ろうと思ったけど、他の花が咲くのを待つことにした。
で、今日になった。
「咲いたのは3日前よね。昨日もおとといも気温が高かったけど、次が咲く気配はないわね」
おとーちゃんとおかーちゃんは、前を通る度にかがんで香りをかいでいる。
「ミミズさんよりもいい香りなの?」
夏芽ちゃんは、お庭をパトロールするついでに近寄ってみた。
そばでは満開のピンク椿が散り始めている。
「う〜ん。悪くない香りだわ。ミミズさんはまだ地中から出てこないから、その代わりに背中にスリスリしようかしら」
夏芽ちゃんは、得意のジャンプでお花に飛びつこうとした。
「待ったあ!」
そこに登場したのは、おとーちゃんである。
飛び上がる寸前の夏芽ちゃんをガシッとつかんだ。
「まだ一個しか咲いていないんだから!」
夏芽ちゃんは、体をくねらせて抵抗したけど、おとーちゃんに連れて行かれた。
「こうなったら、おとーちゃんのいない時にいただくことにするわ!」
「夏芽ちゃんも負けたの? ハナちゃんもだよ」
窓から一部始終を見ていたハナちゃんが言った。
「次は頑張ろうね!!!」
「頑張りましょ!!!」
夏芽ちゃん、ハナちゃんと一緒にリベンジを誓った、、、