
「キャー、逃げたぁ〜! ハナちゃん、捕まえてぇ〜」
おかーちゃんの叫び声が聞こえた。
ハナちゃんが飛んでいくと、そこにはおかーちゃんの0.5坪畑から脱走した大根が家中を逃げ回っていた。
「大根さん、逃げちゃダメだよ」
大根はハナちゃんの警告も聞かずにジャンプしながら走り続けた。
「も〜、しょうがないなあ。えいっ!」

ハナちゃんは、大根の足に噛み付いた。
「あ〜れ〜、、、」
大根は落下し、おかーちゃんに捕まえられた。
「おかーちゃん、これだけ元気がいい大根は、きっとおいしいよ」
「そうね♡」
ハナちゃんは、大根料理のお裾分けをもらった。
その翌日、ハナちゃんは何故か走るのが早くなった。
大根さんはお腹の中に入っても走り続けているらしい。
さすが、おかーちゃんの畑の出身である。