
おかーちゃんは、ちょっと前からウチの周りをウロウロしている猫さんに気が付いた。
「耳が切られているわ。去勢済みの地域猫ね。外猫さんになってもらおうかしら。ねえ、おとーちゃん、猫さんって何食べるの?」
おかーちゃんは、超猫派のおとーちゃんに聞いた。
「鰹節かけご飯だよ」
「そんなわけないわ。昭和のネコじゃないんないんだから」
おかーちゃんは、スーパーで猫缶を買ってきた。
「これなら食べてもらえるかも」
サビ猫のさびちゃんと命名された猫さんは、しっかり餌付けされた。ドライフードは食べない、とってもグルメな猫さんだ。
「おかーちゃん!ハナちゃんは、カリカリのトライフードなのに、どうして猫さんは、美味しいウェットフードなの!?」
ハナちゃんは抗議した。
「まあ、あの子はノラみたいだし、コタツに入って寝ることも出来なそうだし、栄養を取らないとこの冬を乗り越えられないかもしれないし、、、」
おかーちゃんは、しどろもどろに答えた。
「ハナちゃんにも、美味しいウェットフードを買ってよ!」
ハナちゃんの抗議に負け、おかーちゃんは、ハナちゃんと夏芽ちゃん用の豚肉を買ってきた。
「これを煮てあげるわ」
「ふん、まあいっか」
おかーちゃんはサビ猫さんに聞いてみた。
「フードおいしかった?」
さびちゃんは答えた。
「うん、おいしかった」
ひとかけも残さずキレイに食べ、さびちゃんは帰って行った。
またおいで〜♡