
きょうは、ひさしぶりに、いいお天気だったわ。
おかーちゃんが、わたちのお気に入りクッションをひなたに移動してくれたから、いい気分でおひるねしていたのよ。おかーちゃんがスマホを片手にウロウロしてるのを横目で見ながらね。
ハナちゃんは、なぜかお耳をピン!と立てて、おかーちゃんのことを観察していたわ。
でも、わたち、太陽とさわやかな秋の風さんの誘惑には勝てなかったわ。うとうとし始めたの。
「夏芽ちゃん、夏芽ちゃん!起きて!寝てる場合じゃないよ」
「どうしたの、ハナちゃん」
「おかーちゃんが、メールのやりとりをしてるよ。エステシャンのお友達が独立して、今度、モニター価格でエステをやってくれるんだって」
「行けばいいんじゃない?」
「でも、代金はお金じゃないんだって!肉球で払うって話してるよ!フェイシャルは“1肉球”、ボディ込みだと“2肉球”だって。おかーちゃん、うちは前後合わせて8肉球あるから4回やってもらえるわ、って言ってるよ。おまけにエルモちゃんのママさんも8肉球持ってるから誘おうかしら、ってチャットしてるよ!」
「そうね、2ワンだと8肉球ね、、、」
わたち、半寝ぼけで答えたの。
「夏芽ちゃん!肉球取られてもいいの?」
ハナちゃんは、大慌てで押し入れに隠れた。
「夏芽ちゃ~ん、おかーちゃん、エステにいきたいわぁ~」
スマホを持ったおかーちゃんの顔が近づいてきた。
「きゃぁぁぁぁぁ!わたちの、わたちの、肉球がぁ、なくなってるぅ、、、」
夏芽ちゃんは、飛び起きた。
「どうしたの?」
夏芽ちゃんのおなかを枕にして寝ていたハナちゃんは、つられて飛び起きた。
「夢だったの???わたち、きょうから靴下を履いて寝ることにするわ!おとーちゃんが履いてるやつでいいわ。ちょっと臭い?そんなの我慢するわ!あの靴下、鍵をかけられる?鍵付きの靴下なんてない?じゃあ、作って!!!」
夏芽ちゃんは、おかーちゃんがスマホを手にすると逃げまわるようになった。
「わたち、次回のワンワン会議の議題を提出するわ!“肉球の守り方”よ。開催日?来月!」
議題と日にちは一方的に決められた。夏芽ちゃん、思い込んだら早い行動派である、、、
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